ロケーション

■ 地理的位置


エリトリアは、北東アフリカの紅海南東部、北緯12°45’から18°03’、東経37°35’から43°07’に位置しています。標準時は一つで、GMT+3時間です。時差は、日本より6時間遅れになります。サマータイムはありません。

エリトリアは5カ国に国境を接し、陸上では、東部でジブチ、南部でエチオピア、西部でスーダンに国境を接しています。

■ 国土

国土は小さいものの、アフリカ大陸一つ分とも言える多様な地形と気候を国内に持ち、エリトリアでは「2時間で3つの季節を体験することができる」と言われます。非常に大きなコントラストを見せる国土で、首都も位置する中央高地は海抜2000mを超え、南西部の灼熱のダナキル低地は、地球上で最も低い乾燥した地点の一つです。国の最高峰は、アンバソイラ山で、海抜3018m、逆に最も低い地点は、ダナキル低地のコーバー窪地で、海面下116mにもなります。首都アスマラの北東には、緑鮮やかな森林地帯が広がり、西部には、肥沃なバルカ低地やガッシュ平野が広がります。
エリトリアには、恒常的に水流がある河川はありませんが、季節性の降水によって出現する河川があり、主なものは、北部を流れるアンセバ川とバルカ川、エチオピア国境に沿って西に流れスーダンに至るガシュ川(上流はメレブ川)、テケゼ川などです。

■ 紅海

エリトリアは紅海に沿って非常に長い海岸線を有し、スーダン国境のRas Kesarから、ジブチ国境のRas Dumeraまで、その長さは1350km以上になります。さらに紅海の領海域には、およそ350の島があり、島嶼部海岸線は1950km以上にも及びます。この紅海沿岸のエリトリア海域は、世界でも最も船舶交通が混雑する海域であり、また戦略的に最も重要な航路の一つとなっています。

国土面積は、約12.4万㎢で、その内、領海域が5.5万㎢を占めます。大陸棚は、マッサワの東沖、最大120kmまで伸びており、南部と北部では最小20kmまで狭まります。また、Dahlak Kebir島やNora島などのサンゴ礁島や、Hawakil島やDissei島のような少数の大陸島、Senaboor島のような火山島もあります。

■ 「数字でみるエリトリアと紅海」

海岸線総延長 3,300km
本土海岸線 1,350km
島嶼部海岸線 1,950km
島及び小島の数 354
国土面積 124,000 km²
領海域面積 55,000 km²
排他的経済水域(EEZ) 120,000 km2

出典:エリトリア沿岸海洋島嶼生物多様性プロジェクト(ECMIB)GIS部

【 エリトリアへの行き方 】

エリトリアへのアクセスについては、以下をご覧下さい。
http://www.eritreaembassy-japan.org/faq.html#1

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エリトリア概要

■ 基礎情報

国名 エリトリア国 The State of Eritrea
大統領 イサイアス・アフェウォルキ
独立記念日 5月24日
時差 GMT+3(日本より6時間遅れ)
通貨 ナクファ
1ナクファ=約6円(2009年7月時点)
国土面積 124,300km²
標高 海面下-116mから海抜3018mまで
最高点:アンバソイラ(3018m)
最低点:コーバー窪地(-116m)
行政区画 マアカル、デブブ、ガシュ・バルカ、アンセバ、セメナウィ・ケイバハリ、 デブバウィ・ケイバハリの6つの地方に区分される
人口 主要言語 英語・ティグリーニャ語・アラビア語
民族言語 アファ、ビレン、ヘデレブ、クナマ、ナラ、ラシャイダ、サホ、ティグレ、ティグリーニャ
宗教 テフワド(コプト教、エリトリア正教とも呼ばれる)とイスラム教。カトリック、プロテスタント、アンナ教等もある
農業 農業 穀物、食用油、豆類、野菜、切花、綿、コーヒー、サイザル麻、家畜、魚
工業 食品加工、飲料、革製品、衣料、繊維製品、ガラス加工、陶器
天然資源 塩、金、銀、カリウム、亜鉛、銅、鉛、鉄鉱石、御影石、大理石、石灰石
国際電話番号 291

■ 国のシンボル

【 国旗 】

エリトリアの国旗は、緑、明るい青、赤、金色の4色で構成されています。緑は、農業資源と豊穣を表し、明るい青色は海洋資源と豊かさを、金色は鉱産資源と豊かさを、赤色は、祖国防衛のために倒れていった英雄的な男性たちや女性たちを表現しています。中央の記章は、3つに枝分かれした若いオリーブの枝で、15枚の葉をつけた左右の枝が、6枚の葉を持つ中央の枝に向かってしなっています。外周のオリーブの枝は、左右あわせて30枚の葉を持ちますが、これは、解放のために費やされた独立戦争の30年間を表しています。

【 国章 】

エリトリアの国章は、ラクダとオリーブから構成されています。中央のラクダは、ヒトコブラクダです。周りを取り囲むのはオリーブの枝で、下部のリボンには、3つの主要言語で、国名が表記されています。左よりティグリーニャ語、英語、アラビア語になります。

【 国歌 】

エリトリアの国歌は、1993年に制定された「Ertra, Ertra, Ertra」です。

ティグリーニャ語オリジナル (暫定日本語訳)

エリトリア エリトリア エリトリア
野蛮な敵は屈辱的な敗北を喫した
その犠牲は自由によって報われた

目的に向かっての献身の数十年
その名は挑戦者となり、奇跡となった
エリトリア 虐げられた人々の誇りは
最後には、真実が報われることを証明した

エリトリア エリトリア
ついに世界の中の独立国に

解放をもたらした献身は高まり
エリトリアを緑豊かに変える
我らはエリトリアの進歩を称えよう
我らはエリトリアを飾る言葉をもつ

エリトリア エリトリア
ついに世界の中の独立国に

♪ こちらで国歌が聴けます

■ 国の休日

エリトリアの祝祭日についてはこちらをご覧下さい。 エリトリアの祝祭日(2009年)

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自然環境

■ 気候-二時間で三つの季節-

エリトリアは国土が海抜0mから3018mの間にわたるため、狭い範囲の中で様々な地理的特徴と多様な気候がみられます。半乾燥地域から砂漠が大半を占め、全国的に平均降水量は低く、西部高原地帯では、例外的にセティット(Setit)川があるものの、恒常的な河川はありません。

【 北東紅海地域と南部紅海地域 】

東部低地は、平均200mmと降水量が少なく、最も暑い地域です。気温は30~39℃になり、最も暑い時期(6月~9月)には、さらに暑くなることもあります。涼しい時期(10月~5月)には、25~32℃になります。沿岸部では、夏の間、砂塵嵐や強風に見舞われることもあります。エリトリアには、恒常的に紅海に流れ込む河川はありませんが、多数の枯川が存在し、降雨量によっては鉄砲水が沿岸部に達することもあります。

【 中央部および南部 】

高原地域では、平均気温は、約18℃(アスマラでは17℃)になります。最暖月は5月で、気温は30℃に達します。最寒月は12月から2月で、気温は夜間には氷点に達します。平均降水量は540mmです。

【 アンセバ地域とガシュ・バルカ地域 】

高地平野部の暑い時期及び雨季の間、西部地域は、東部沿岸低地の気温を反映しています。4月から6月は30℃から41℃にもなる最も暑い季節です。最寒月は12月で、13℃から25℃になります。

※エリトリアの気候についてはこちらもご覧下さい
http://www.eritreaembassy-japan.org/faq.html#2

■ 植生



東部低地には、おだやかな起伏のあるアカシア林や、潅木林、低木林、半砂漠植生、マングローブ沼地などがあります。沿岸地域の町には、道に沿ってタガヤサン(鉄刀木)やフレーム・ツリー(火炎樹)が見られます。

中央高地では、数種類のアカシアに加えて、ジュニパーや野生オリーブが卓越しています。道端や急傾斜の階段状の山腹には、東アフリカ・ラバーナム・ネイティブホップスやユーカリがあちこちに見られます。
アスマラ北東のセメナウィ・バハリの傾斜地は、エリトリアで最も深い森林に覆われており、密生した常緑樹や熱帯林の残存がみられます。アスマラ南東では、5ナクファ紙幣に描かれているような素晴らしいプラタナスが見られます。

西部の山腹では、バオバブやハブラシノキ、タマリスクなどがみられます。これらの植生は、ガシュ・バルカ平野で森林サバンナや、低木地へ取ってかわります。

■ 地質

地質学的に、エリトリアは二つの地域に分類されます。中央部と北部の高原地域は、先カンブリア代(5.7億年以上前)に形成された基盤岩体からできており、アフリカで発見された中で最も古い地層(始生代)のいくつかを含んでいます。同様に、第三紀(新生代:6500万年前)の玄武岩流が西部高原地域に典型的な、山頂が平坦な山々を形成しました。西部低地地域では、基盤岩は、のちに新しい第四紀堆積物によって覆われ、それらが岩石露頭として現れています。この基盤岩体は、金属鉱物(鉄、銅、金、アスベスト、マグネシウム、重晶石、硫黄)の鉱床を含んでいます。

もう一つの地質学的地域は、第三紀と第四紀の堆積物から進化してきた紅海沿岸域と島嶼地域です。しかし、ズラ湾やバダ地域などの地域では、これらの堆積物は、近年の火山活動による玄武岩質溶岩流によって覆われています。これらの火山形成は、北から南へ走り幾多の断層線が走る地溝帯系(紅海とアファ地溝)と関係があります。この地域では、地熱による鉱水と硫黄をともなった温泉がみられますが、こういった温泉は新しい活火山帯には典型的なものです。地層はまた、石油や天然ガスの痕跡や蒸発、他の非金属鉱物が堆積岩層(中生代・新生代)と関連していることを示しています。

ダフラック諸島の大半は、特に化石サンゴ礁地層の隆起の際の第四紀堆積物によるものです。しかし、ブリ半島近くのディッセイ島は、先カンブリア代の基盤岩の延長で、主に花崗岩からできています。南に向かうと、特に、アッサブに面する島々において、火山性起源のものが存在してます。

エリトリア地質図はこちら

■ 天然資源



先カンブリア紀の地質学的モザイクや、中生代・新生代の岩石は、金属や非金属、化石燃料の広範に埋蔵されています。潜在的に採算性のある金や銀、鉄、銅、亜鉛、鉛、クロム、ニッケル、バリウム、アスベスト、マグネシウム、ケイ酸化塩、フィールドスパー、雲母、カオリン、硫黄、石膏、塩、大理石、花崗岩、その他レアメタルが、広範囲にわたって存在するほか、銅、亜鉛、炭酸カリウム、鉄鉱石やその他鉱物の大規模な鉱床が確認されている。また、海上での石油や天然ガスの探索も続けられています。

鉱産資源に関する資料はこちら
『エリトリア鉱産資源のポテンシャル』 エリトリア鉱山省編

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野生動物

■ 哺乳類や爬虫類

エリトリアはかつて野生動物の宝庫でしたが、戦乱や植民地時代の土地収用や森林破壊によって、多くの野生動物たちがエリトリアを後にしてしまいました。しかし、独立以後、狩猟禁止を徹底することによって、野生動物の数は回復してきています。

現在は、ベルベット・モンキーや、バブーン、ガゼル、ジャッカル、野ウサギ、キツネ、マングース、ヤマネコ、リス、イボイノシシなどが頻繁に目撃されています。沿岸部では、ディクディクやドーカスガゼルがよく見られます。また、それより頻度は劣るものの、象やカラカル、サーバル、オリックス、クロコダイル、ネジツノカモシカ、ハーテビーストなども目撃されています。また、稀にではありますが、絶滅危惧種の野生アフリカノロバも見られることがあります。

■ 鳥類



エリトリアは、通年の、また季節性の多様な生息地を持つおかげで、非常に豊かな種類の野鳥が生息しています。希少なムネジロクロツバメを含む、537種の野鳥の生息が確認されています。
もっとも居住者の少ないダフラック諸島は、ゆたかな餌場でもあるため、たくさんの地域固有の鳥や渡り鳥の中でも、特にミサゴ、カモメ、アジサシ、カツオドリ、トキ、白フラミンゴなどがよく見られます。 Semenawi Bahriの森林地帯には、カナリヤやキヌバネドリ、ネコマネドリ、サイチョウ、その他数十種の野鳥に加えて、ヤブモズ、シャコ、タイヨウチョウ、熱帯クロヤブモズ、赤いエボシドリなどが生息しています。アスマラ近郊の小さな湖には、アオバコバシガン、アビシニアクイナ、チャバラツメナガタヒバリなどがよく訪れます。

西部平原地域の沿岸部では、数多くの野鳥の中でも、カゲロウチョウやヤブコマドリ、セネガルサケイに加えて、ダチョウが、ますますよく見られる鳥になっています。また春と秋には、数百種におよぶ渡り鳥がエリトリアを移動していきます。

■ 海洋生物

エリトリアの海洋生態系はサンゴ礁や海草床、マングローブ林を含んでいます。まだらにひろがるサンゴ礁は、多くの島々に分布し、北部沿岸では、密集しているのが観察されます。

ウミガメは、アオウミガメ、タイマイ、オサガメ、アカウミガメ、ヒメウミガメの5種類が確認されており、また、ダフラック諸島近辺では、数種類のイルカもよく見られます。絶滅に瀕したジュゴンとともに、クジラも北部沿岸の島嶼域において観察されています。

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環境

■ 生態系

エリトリアの海洋と沿岸は、多様な生態系に満ちています。サンゴ礁、マングローブ、海草床、砂地や沼地の平坦地などがありますが、この全てが漁業にとっても、また観光にとっても重要なものになっています。潮間帯や海岸付近の海域は、海洋生物や陸上生物の多様性を支えており、生態系および経済的重要性にとっての鍵エリアです。

■ 紅海の特性



世界の多くの海洋と異なり、エリトリアの紅海は湧昇現象が少なく、また流入する恒常的な河川がありません。そのため、この海域は一次生産力が低く、栄養分が限られています。インド洋につながっているため、北部よりも南部において季節風による海水の入れ替わりが顕著です。結果として、紅海南部の方がより栄養分豊富で、高い一次生産力を持ちます。さらに、インド洋から漂流して来る生物種は、紅海南部のみに局所的に集まります。しかし、それにも関わらず、紅海南部の比較的低い水温と高い堆積作用により、サンゴ礁の発達は南部においてより低く、サンゴ礁系のコミュニティ多様性もより低くなっています。

エリトリアの沿岸域は、漁業にとって非常に好適な生態系を持っています。サンゴ礁域や、ダフラック諸島平坦地の広範な海水面や数多の魚の住処が、豊かな漁業に大きく貢献しています。調査の数はまだ少ないですが、エリトリアの紅海域では600種以上の魚が記録されています。

■ サンゴ礁



サンゴ礁については、科学的調査により、38のジャンルのイシサンゴ(Scleractinians)に属する154種が確認されました。エリトリアのサンゴ礁水域は、サンゴの生育に好適な暖かい海水と少ない降水という気候を持っています。島嶼部の海岸線に沿ったサンゴ礁の形成は、良い条件下にある一方、本土の海岸線に沿ったサンゴ礁は、河川流入による堆積物の影響で、あまり発達していません。

■ マングローブ林


エリトリアのマングローブ林は、現在、約380kmの海岸線に沿って続き、70平方キロに渡って繁茂しています。本土でも島嶼部でも、マングローブの分布は非常にまだらです。加えて、マングローブ林の多くは、ほとんどが、季節的な河川流入が起こる地域や、また、まれに洪水にあう、海抜が低く、排水がよくない砂丘の後背地でみられます(Mandalum湖、北部のMersa DeresaやMersa Mubarek近辺)。南に向かうと、アッサブ湾の近くには密生したマングローブ林が見られ、Tioなどではまだらに広がったマングローブ林があります。また、Museri島、Norah島、 Harena島、Dergamman Kebir島などのいくつかの沖合いの島々でも、密生したマングローブ林がみられます。

■ 海草床

沿岸部のマングローブ生態系に沿って、海草もまた海岸の生態系のなくてはならない部分を構成しています。12以上の種が今までに確認されています。魚や無脊椎動物に加えて、群生する海草もまた、ウミガメや地球的な規模で絶滅の危機に瀕しているジュゴンを支えています。顕著な海草床は、南部のMantola島の西側のBarasoleや、Hawakil、Debel Ali、Dergamman Kebir、Baka、Delesen、Harena北部、Adjuz西部、Norah、BaraduやDehil島などでもみられます。

■ 環境保護



エリトリアは、広い地域で環境がひどく傷つけられた状態から出発しました。これらの地域では、森林や野生動物や水資源がはぎ取られてきたのです。しかし、1000km以上にわたる汚染されていない海岸線を持つ上に、350以上の島々はいまだ戦争や商業による深刻な影響を受けずに残されています。独立以前でさえ、エリトリア人は、残された自然を守るために行動を始めました。また、ダメージを受けた場所では可能な限りの原状復帰を目指して行動してきました。

最初にエリトリア人民解放戦線が、そして後には政府が、野生動物の狩猟や捕獲、生木の伐採を禁止しました。解放後は、数百平方キロにわたる山腹に植林が行われました。紅海沿岸の広範な地域が、海洋保護区と定められ、魚突きや生きたサンゴの採集が禁止されました。同様に陸上では、国立公園が創設されました。

汚染はまだ深刻な問題ではありませんが、政府は国連生物多様性条約や国連気候変動枠組み条約に加盟しました。これら条約への関与を反映して、環境省は、生物多様性戦略及び行動計画を準備し、気候変動プロジェクトを計画してきました。

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インフラストラクチャー

■ 空港

エリトリアへの玄関は、アスマラ国際空港です。また、観光振興と自由貿易地域の敷設のために、国の開発戦略の一つとして、マッサワにも国際空港が建設されました。アッサブにも同様の空港が建設され、紅海沿岸南部地域の経済開発に寄与することも期待されています。
また、北西低地の経済活動活性化のため、サワにも空港が建設されました。さらに、現在はまだ活性が低い段階ですが、ダフラック諸島にも小規模な空港があります。また、国内各地域にも民間航空機用の滑走路があります。

■ 港湾



マッサワ港は、北緯10°37’、東経39°29’に位置しています。地形に恵まれた天然の良港でもあり、1655年にトルコによって建設された港に端を発しています。 1888年から to 1941年に、イタリア統治下において、現在の規模まで港が拡張され、紅海沿岸において重要な港となりました。マッサワ港は、分離防波堤を持ち、北部に7つの停泊所、南部に桟橋を持ちます。面積は204,057m2に及び、民間用停泊所や、エプロン、野外倉庫、倉庫、冷蔵倉庫、野外倉庫施設、コンテナースタッキングエリアなどを備えています。また、全長80mから210m、深さ5.5mから12mの6つの停泊所があります。アッサブ港は、比較的新しく、1957年から1961年にかけて建設されました。水深11mの長いサイド停泊所を持っています。アッサブ港は、エリトリアの独立後も、エチオピアにとって輸出入品の90%を扱う主要な玄関口でした。

この二つの港の効率性を高め、取扱量を増やすため、57.6M米ドルをかけたプロジェクトが開始されています。マッサワ港の停泊所の舗装や、浚渫/排水システムの拡張、マッサワ/アッサブ両港の、リーチ・スタッカーなどの荷役用設備や、船舶からの液体・固体廃棄物回収設備、石油流出対応設備などの調達や、安全基準の改善などが目的となっています。

マッサワ港の設備などについて詳細情報はこちら
General Information on Massawa Port Authority

■ 道路網



幹線、支線、農業道路より構成されるエリトリアの道路網は、総延長6000kmになります。中央部のマッサワと、エリトリアの南部アッサブを結ぶ路線は、まだ全線開通はしていないものの、順調に工事が進められています。この路線が開通すれば、Ghel’alo、Tio、Ediといった紅海沿岸部の漁村や、ズラ-アドゥリス、ブリ半島、ダナキル窪地などの史跡や、レクリエーション適地へのアクセスが改善されます。遠隔地での社会的経済的なチャンスを増やすために、絶え間ない道路網拡張への努力をしています。また、エリトリアの道路網は、内陸のエチオピアやスーダンにもつながっており、エリトリアの道路拡充は、それらの地域にも資することになります。

■ 鉄道



エリトリア鉄道は、"アフリカで最も美しい車窓をもつ鉄道"と謳われおり、1930年代生まれの蒸気機関車が、イタリア製950mmの狭軌にのり、海抜0mのマッサワから2350mのアスマラまで大地溝帯の急崖を駆け上がり、車窓からは幾多の絶景を楽しんでいただけます。マッサワからスタートし115kmの距離を進む間に、2394mもの高度を上がり、その後、マッサワから117.6km地点の海抜2342mの首都アスマラまで下ります。その後、104km地点ののケレン(海抜1390m)や、188.8km地点のアゴルダット(海抜606m)へ達します。鉄道工事は、アゴルダットから31km地点のビシャまで完了しています。現在、ビシャとその周辺地域は、いくつかの鉱業会社が進出し、ゴールドラッシュの様相を呈しています。この路線は、テッセネイまで続き、さらに国境を越え、スーダン側のケッセラまでつながり、ヨハネスブルグからアレキサンドリアを結ぶ古のアフリカ横断鉄道に接続するように計画されていました。

1980年代から築かれた鉄道は、近代エリトリアの発展のシンボルであり、経済・社会の大動脈として活躍しました。最盛期には、マッサワ-アスマラ路線で24時間に38台の列車が運行され、1952年からの5年間には、205/590トンの貨物が運ばれ、1700名以上の労働者が雇用されていました。

しかし、1942年にエリトリア駐留のイギリス軍政によって、アゴルダット-ビシャ間の鉄道が解体され、スーダン独立後には、鉄道の役割はさらに弱体化しました。また、エチオピアからの独立戦争が激しくなるとレールは鉄材供出のため撤去され、鉄道は閉鎖されてしまいました。

1993年の独立以来、鉄道の復興は国民の悲願であり、政府は老練の鉄道マンたちの協力を得て、外国援助なしに独力で、この困難な事業に取り掛かりました。人々の長い努力の末、2003年にはアスマラ-マッサワ間がついに開通し、現在は、この区間に観光客に向けたチャーター便が運行されています。また、将来的には、広域交通システムへ接続する展望を持っています。

※運行に関する詳細情報は現地旅行代理店へお問合せ下さい。

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■ 通信

独立以来、固定電話および携帯電話サービスの状況は、広い地域をカバーするよう建設され、またサービスが行われてきました。インターネットは、政府機関、企業、病院や学校をカバーしながら、速いスピードで拡大してきました。市民一人一人に平等なコミュニケーションをという政府の目標は、進歩を遂げてきたが、より高度なブロードバンドへのアクセスは、これからの課題となっています。

インターネット使用状況についてはこちら

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文化

■ 音楽・ダンス





エリトリア音楽は人々に大変愛されています。エリトリアでは、9つの民族ごとにそれぞれの伝統的な音楽やダンスがあります。伝統的な楽器にはクラールと呼ばれる弦楽器や、アバンガラと呼ばれるバンジョーのような楽器、ワタと呼ばれるバイオリンのような楽器や、ケベロと呼ばれる太鼓などがあります。また、エリトリアでは伝統的なダンスも人気があります。ティグリーニャ民族のダンスでは、踊りたちは輪になり、音楽のビートに合わせて足でステップを刻み、また、肩を音楽に合わせてリズミカルに動かします。またティグレ民族や、ビレン民族の女性のダンスでは、音楽に合わせて体を揺する際に、編み込みの長い髪を左右に勢いよく揺らします。こういった伝統的なダンスは、村々だけでなく、都市でも人気で、アスマラのエクスポ地区のナイトクラブでも見ることができます。また、現代的な音楽も大変人気があり、街中のミュージック・ショップではヘレン・メレスなどの歌手たちの多種多様なCDが売られています。現在では、インターネット上でもこれらの伝統音楽や現代音楽を楽しむことができます。

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