2009年12月16日
12月7日から12月18日までコペンハーゲンで開かれていた国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)の関連イベントEarth Journalismにおいて、エリトリアの取り組みをレポートしたJaspreet Kindra氏の記事がEarth Journalism Awardを受賞しました。
Earth Journalism Awardは、カリフォルニアに本拠地を置くメディア開発組織Internewsのプロジェクトで、環境問題に対する南のジャーナリストの育成や啓発を目的とし、COP15開催国、デンマーク政府、MTV International、世界銀行、イタリア環境領域省などが協力団体・スポンサーとなっています。今回の、Internewsの気候変動問題についての記事コンテストでは、おおよそ150カ国からの900人以上の報道陣が参加し、7つのテーマ別カテゴリー内で15の優秀賞を選び、7つの地域賞が選ばれました。
受賞者のJaspreet Kindra氏は、南アフリカ在住の国連 統合地域情報ネットワークのジャーナリストです。エリトリアでのローカルレベルでの気候変動の漁村への影響および、風力発電について記事にし、Climate Change Adaptation賞を受賞しました。
Kindra氏は、エリトリアの環境問題当局に連絡を取り、地元の猟師たちと共に過ごし干ばつや食糧不足に対する彼らの日々の闘いを取材しました。受賞記事「エリトリア:風を収穫する」は、エリトリアと気候変動に関する3つの記事のひとつで、風力発電を国の電力網に組み入れることで、8ヶ月間で輸入化石燃料にして34.6万ドルを節約したというおどろくべきニュースを報じています。
Kindra氏は、「エリトリアは最貧国のひとつで、世界の温室効果ガスの0.05%にしか責任がないが、すでに気候変動に対する自分たちの役割を果たしている」と語っています。氏は続けて、「貧しい国は、お金のためだけにCOP15に来ていると思われているが、彼らはただノウハウや彼らにできる技術を知りたいだけです。エリトリアはまさに、限られた資源しかなくても政治ができることがあるという例なのです」と述べました。
授賞式では、デンマークの開発協力相のUlla Tørnæsにより、Kindra氏に賞が授与され、Tørnæs氏は、COP15のホスト国代表として、「気候変動の影響にもっとも影響を受けやすい人々の日常生活の記事が、よりましな立場にいる人々に届けられることは非常に重要だ」と述べました。