2011年4月22日
4月13日は、2002年にエリトリア・エチオピア国境委員会が最終的かつ拘束力を持つ裁定を下した日です。以下に関係する動画および解説があります。ご覧ください。
Eritrea-Ethiopia Boundary Commission’s final and binding verdict (April 13, 2002)Shabaitによる解説
(暫定的日本語訳。原文(英語)はこちらになります)
2002年4月13日は、エリトリア・エチオピア国境問題を仲裁するために創設された中立的な国境委員会であるエリトリア・エチオピア国境委員会(EEBC)が、その最終的かつ拘束力を持つ裁定を下した日である。国境委員会の決定した裁定から9年間が経過した。アルジェリア和平協定と国境委員会によって設けられた手法に適合して、二カ国の国境係争は、EEBCの決定のように2003年11月までに領土画定と現場における物理的国境策定を通じて、これを限りに決着がつけられるべきであった。TPLFはその支配者により、実施を妨げ、法の統治、決定、をはぐらかすように命じられていたので、それゆえに大きな後遺症と時間の浪費をもたらした。国境委員会は、計画通りに領土画定の決定を実施する任務が一連の妨害行為により妨げられ、2007年11月末に委員会は前年に発せられた緯度経度により事実上画定された国境を宣言することによりその任務を完了したと正式に発表した。2002年4月13日は、エリトリアとエチオピアとの間の国境係争を調停するため設置された中立的な国境委員会であるエリトリア・エチオピア国境委員会(EEBC)がその最終的かつ拘束力を持つ裁定を下した日である。エリトリア・エチオピア国境委員会は、国連にあてた16回目の報告書においてこう記している。「エチオピアはDemarcation Directionsにおかれたやり方で、また委員会が定める行程表に沿って国境策定が継続することを許可する準備ができていない。エチオピアは“国境の係争中の部分を画定する別の仕組みが設定されるべきだと要求している。このような別の仕組みは、委員会に国境画定の任務を与えたアルジェリア和平協定の4.2条の条件からの離脱、ひいては修正を含むものとなるだろう。さらにエチオピアが言う“係争中の国境”は、エチオピアだけが単独で不服を申し立てている国境の部分を指している。国境のどの部分も双方の当事者によって“係争中”とされている部分はない。アルジェリア協定の保証人及び後見人としての責務を引き受けるべき要たる国際連合は,EEBCの任務執行過程において引き起こされた混乱と、結果として生じたエチオピア、エリトリア両国民への好ましからざる影響に関して非難を受けるべきではあるが、アメリカ政府こそが国際連合を道具として用いているため、ワシントンが境界画定の実施においてなした役割に対して、自らがよく分かっている理由によって第一義的に責任がある。
この事実は前アメリカ国連大使のジョン・ボルトンによって裏書されている。ジョン・ボルトンは、著書『Surrender is not an Option』の中で、アメリカがアルジェリア条約を役に立たないものにした方法は、国務省によって進められ、また国連安保理において推進された。「しかし、私が全く理解していない理由により、(ジェンダイ)フレーザー(当時の国務省次官補)」はコースを逆転させて、(2005年)2月初旬に、フレーザー自身が間違ったものと結論付けたEEBCの2002年の決定を再開するように、また主な係争領域をエチオピアに与えるように求めた。私はこれを安保理にどう説明して良いか途方に暮れた、だから私はそうせずに、ただ2月に“アメリカ主導”が続いている間のUNMEEの現状のさらなる30日間の延長を求めた。オンライングループのWikileaksが最近リリースした情報は、エリトリアの人々がすでに留意してきた事実を再確認しただけにすぎない。それはさらにアメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スウェーデンの代表が2009年11月に開いた会議において、アメリカの代表が、エチオピアは東アフリカにおける無双のアメリカの同盟国であると述べるだけでなく、この同じ政権が国境紛争を膠着状態にとどめることを望むだろうと強調した。これらの事実はアメリカの公文書によっているにも関わらず、ワシントンの政権は、その命に従って法の統治を踏みにじってきた卑屈な政権に対して、巨大な軍事的、経済的、政治的、そして外交的支援を行ってきている。国連安保理は、アメリカの要請により、法の統治と国際的法文書に異議をとなえ、恥ずかしげもなくエリトリアに対してたびたび制裁を課した。アメリカはまたその派閥に、エチオピアの内政に干渉することを通じて、民衆の蜂起をつぶすよう促進してきた。当事者たち、特にアメリカの完全な失敗として語られる過去の9年間は、法の統治の破壊に従事することを通じて地政学的な利益をはかるための複数の基準に基づく国際法や憲章への目に余る違反にはまってきた。そして、法の統治の違反への集中的な政治的支援は、いまだに実行されている。いつまでこういった事態が続くのだろうか。EEBCの9周年目にあたり伝えるべき大切なメッセージがある。事態がどうあれ、エリトリアとエチオピアの国境問題はいまや既定の事項である。それゆえに、エリトリアの旗が、自らの主権領土に、曲げられることのない真実の柱の上に、高々と掲げられることが必要である。
2011年4月22日
駐日エリトリア国大使館