2011年6月14日
先週末6月13日深夜(現地時間)に、エリトリア南東部のナブロ(Nabro)火山が噴火しました。ナブロ火山は標高2218メートルの成層火山で、首都アスマラから350キロ、エチオピア国境・ジブチ国境に近いダナキル窪地に位置します。ナブロ火山を含む周辺の3つの火山(ダビ(Dubbi)火山やMallahle(マラレ)火山)は、東アフリカ大地溝帯北端に位置し、それぞれ大きなカルデラを持つこの地域の主要な火山です。ナブロ火山の最後の噴火は1861年に観測されたもので、150年ぶりの噴火となります。
この噴火の前、12日夜間から、ナブロ火山付近のアファンブロ(Afambo)地方で地震が頻発しており、最大のものは震源の深さ9.9kmでマグニチュード5.7を記録しました。
この噴火により高さ13.5kmにもなる火山灰の雲が観測され、火山灰はアフリカ東部および中東にまで広がるとみられています。また、この噴火の影響によりアスマラ発のルフトハンザ便がキャンセルされるなど、周辺地域の航空便にも影響が出ています。アスマラでも火山灰が観測されたほか、風向きにより、エチオピア方面により影響が出るとみられ、エチオピア・アディスアベバを訪問中のクリントン米国務長官も帰国を早める予定と報道されています。
南部州当局によれば、政府は当該地域の住民を安全な場所に避難させ、必要なケアを行っています。現在までのところ噴火による死傷者は出ておりません。
ナブロ山噴火・地震についての詳細は以下
Earthquake Report
East Afro-Ash Cloud Spreads From Erupting Nabro Volcano In Eritrea
2011年6月14日
駐日エリトリア国大使館