ノルウェーTVインタビューに対して、「各国政府はナイル川を道具として利用すべきではない」と
イサイアス大統領は強調
2011年7月22日
アスマラ2011年7月21日
ノルウェーテレビジョンNRKによるインタビューの中で、イサイアス・アフェウォルキ大統領は、ナイル川とその資源は地域全体の現在そしてまた未来の世代の財産であるのだから、各国政府はナイル川とその資源を道具として使用すべきではないと強調しました。
大統領は、持続的な原則にのっとった全員の共通利益を確保する新しいアプローチを提唱しました。ナイル川問題を政治的特質と想定する手段がとられてきた、そしてその結果、プロパガンダと広報戦略という目的のために使われたと述べました。イサイアス大統領は、ナイル川流域はさらなる危機や誤解に巻き込まれていると述べました。
ナイル川流域の国家の領域に沿って800~900億立方メートルのナイル川の水が流れているにも関わらず、それぞれの国の国民は旱魃や飢餓や貧困にさらされてきた、と大統領は述べました。さらに、エリトリア政府と国民は、無益なこの件に関する“議論”に参加する代わりに、ただオブザーバーとしての役割を選ぶと説明しました。
エチオピアの側でのナイル川資源の利用プログラムについてのエリトリアの見方を聞かれたイサイアス大統領は、政府の政策にかかわらず、エチオピアの人々は、その他の人々とまったく同じように、自分たちの資源から利益を得る権利があると答えました。大統領は、エチオピアの発展を推進するために計画されたプログラムを支援するエリトリアの人々は少数ではないと述べました。この点に関して大統領は、エチオピアでの平和を目撃するというエリトリア政府と国民の変わらぬスタンスは依然としてそのままであると強調しました。
エリトリアの国民と彼らの指導者は、どんな国においてもナイル川の資源のせいで戦争がおこることを望んではいない。大統領は、全ての関係者が地域の人々の共通の福祉のために取り組む必要性を強調しました。
エリトリアはどの勢力(たとえばスーダンなのかエジプトなのかその他のナイル川流域国なのか)を指示するのかという問いに対して、大統領は「エリトリアは、ナイル問題については、対立のどんな理由も存在しないと考えており、したがってある特定の国を支持する理由はまったくない」と述べました。
同様に、エリトリアがエチオピアと対立しているから、エジプトに肩入れしているのではないかという疑いについて答える中で、「エリトリアの人々は、エチオピアの人々へ悪意を抱いていない。私たちはスーダン側かエジプト側かに味方することはできない。私たちはただ国境をめぐる対立のためだけに、反エチオピアという姿勢を維持している。」と述べました。
イサイアス大統領は、ナイル川をめぐるエリトリアの味方に代替案があるかどうかを説明し、まるでスーダンとエジプトが一方が受益者でその他が供給者であるかのように見ている現行のやり方については新しい方法論が必要だと強調しました。
さらに、大統領は、現在と未来の両方の世代の利益を考えてナイル川資源を効率的に役立て管理する研究を行う中立的な専門家グループの創設が代替案になるだろうと述べました。
一方、ナイル川流域諸国は誤解や対立を煽るような行為を慎むべきであり、しかしまた協力や共同開発プログラムを推進する協議をもつべきだと述べました。
結論として、大統領はこれまでに事態を悪化する行為に関わってきた外部勢力とメディアは、これまでのネガティブな態度を捨てることによって、あるいは干渉をやめることによって、ポジティブな貢献をすべきだと述べました。
2011年7月22日
駐日エリトリア国大使館
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