世界でも有数の奇抜な建築物の一つ。1938年にイタリア人建築家Giuseppe Pettazziの設計で建てられた飛行機形のガソリンスタンドです。
左右の片持ち梁式の翼は30mにもなりますが、翼を支える支柱などは全くありません。当時のイタリアの法律では翼部分には何らかの支柱が必要であり、設計図の段階では、木製の支柱が描かれていました。
落成式の二日前、Pettazziは大工たちに支柱を外すよう言いますが、翼の落下を恐れて誰も首を縦にふりません。するとPettazziは翼の端に昇り、棟梁の頭にリボルバー拳銃をつきつけ、支柱をはずせ!と脅したのです。
結局、支柱は外され、現在私たちが見ている姿が完成しました。かつて「世界一豪華なガソリンスタンド」とも呼ばれましたが、現在はリノベーション中で、スタンドは休業しています。